わが町の秩父札所34ヵ所巡り

30年ぶりに戻って来たふるさとの魅力探し

秩父札所29番 笹戸山長泉院(ささとさんちょうせんいん)

庭も美しい、石札堂とも呼ばれる、平安時代からの寺

秩父札所29番長泉院

お庭がきれい!という印象の札所29番長泉院です。本堂は間口7間奥行き5間半の入り母屋造りです。今まで見てきた寺は方形造りばかりだったので、質素な外観ですが、なんだか新鮮で大型の寺と思えます。江戸末期(1827年頃)の建立です。観音堂は焼失し、再建はされていないそうです。

 

長泉院は平安時代性空上人が巡礼の際に納めた石札があることから、石札堂とも呼ばれています。石札は長さ24センチ、幅9センチで『石札定置巡礼』と書いてあるそうです。秩父札所の歴史の中で一番古い平安時代からの寺のひとつです。

ちなみに性空上人は平安時代天台宗の僧で、九州で山岳修行に励んだことで知られています。

よみがえりの桜@秩父札所29番長泉院

寺の入口にある枝垂れ桜の『よみがえりの一本桜』。かつては大きな松の木に日を遮られて枯れそうになったのですが、ダム工事でその松が伐採され、この桜もよみがえったのだそうです。右手には茶畑が広がり、済々として気持ちがいい。

本堂内部。

良く見えませんが、本尊は聖観世音菩薩、寄木造りで藤原時代のもの。

隣の部屋には葛飾北斎作といわれる『桜図額』。はっきりいって良いのか、悪いのか?ここからはよくわかりません。でも遠目に見ても保存があまりよくないように思います。

こちらは花鳥の画、とあります。

本堂前に安置された奪衣婆(三途婆)。三途川(葬頭河)で亡者の衣服を剥ぎ取る老婆の鬼です。前に19番で見たこの婆はそんなに気味悪い形相をしていなかったけど、こちらの婆はなんとも怖かった。

やはり本堂前に置いてあったこの石に彫られたものはなんでしょうか?

お地蔵様の奥は竹林。

 

こういう苔生した庭は秩父ではあまり見ないような....。

これはソメイヨシノ。最初はこれがよみがえりの桜かと思ったほど立派な枝ぶり。

 

納経所。とてもきれいです。

寺から入口に向かっての風景。茶畑が見えますね。

長泉院詳細

  • 本 尊 聖観世音菩薩
  • 宗 派    曹洞宗
  • 長享番付    第9番 長泉院
  • 住 所    埼玉県秩父市荒川上田野557
  • ☎    0494-54-1106
  • website     
  • 駐車場    有