不思議な空気。札所2番大棚山真福寺(おおたなさんしんぷくじ)
高篠山の中腹に建つ真福寺。元々は秩父札所は33番までで、真福寺が16世紀初頭に加わり、秩父札所34番になったそうだ。元々の寺の起源は
大棚山中の鬼丸窟に修験層が安置した聖観音を、鬼丸窟が崩壊した後に、現在の寺から南東900mにある大棚古堂に移し、これを真福寺と呼ぶようになったそうである。(秩父札所 清水史郎著)
江戸時代初期に光明寺の末寺となり、真言宗から曹洞宗へ。光明寺が現在の位置に山門、観音堂、本堂などが建つ壮麗な寺院に真福寺を復興させたそうだ。しかし、1860年の火災でほとんどが消失。明治になって観音堂だけが再建された。
現在は無人のひっそりとした寺で、往時の面影はないが、観音堂の窓の格子は円を組み合わせた花狭間というのだそう。こんな細部の細工に、往時が偲ばれるといえるのか。
観音堂横に枝を伸ばすツバキ。幹はコケに覆われ、不思議な雰囲気を感じた。
駐車場からこんな小道を上って観音堂にでる。友人と一緒に行ったのだが、この崖に小さなお地蔵様や観音様が安置されている。
駐車場そば、境内入口に建つ観音様
駐車場前。11月に行ったのだが、梅が咲いていてびっくりした。調べてみたら、冬至梅という種類らしい。野梅性の早咲き品種だそう。ここが特に不思議な空気があった。時間が止まっているような。グーグルマップの口コミを見ていたら、「この寺にはなにかある」という口コミや、この梅の木あたりに鹿のウンチ発見とかもあった。鹿も出てくるの?という感じ。すぐ近くに人家があるのに、隔絶間がある空間。もう一度行ってみないと。その感覚が残っているか。
ご朱印は光明寺で。光明寺の住職さんは魚が好きらしく、大きな水槽がたくさんあった。アヒルも対で飼っていたが、行った日の前日に一羽が食べられてしまったということだった。
真福寺詳細
本 尊 聖観世音菩薩
宗 派 曹洞宗
長享番付 番外
住 所 埼玉県秩父市山田3095
☎ 0494-22-1832(光明寺)
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駐車場 有