わが町の秩父札所34ヵ所巡り

30年ぶりに戻って来たふるさとの魅力探し

極上の気分。秩父札所32番般若山法性寺(はんにゃさんほうしょうじ)奥の院

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32番は札所の中でも 一番行ってみたい寺だった。岩船山の断崖絶壁に鎮座するお船観音。32番の奥の院だ。この日は11時に遠方からくる友人を西部秩父駅でピックアップして車で11時半ぐらいに寺に到着した。

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山門は秩父札所唯一の鐘楼門だが、ただいま改修工事に入り、寄付を募っている状態。手前が駐車場、すぐそばにトイレもある。

 

奥の院お船観音までは厳しい道とは聞いているが、札所なんだから、そんなほどでもないのでは?きっと1時間ぐらいで往復できるかも。2時ぐらいには どこかのお蕎麦屋で昼食。そんな甘い考えで出かけていった。 しかし、よく考えてみれば32番はかつては修験者の場。厳しい修行の場でもあったはず 。私は大きな思い違いをして、大変な思いでお船観音までたどり着いたのでした。

 

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上に見えるのが観音堂。岩を削った階段を上って行く。三間四面の吹き抜け構造で舞台造りで、1707年(宝永4年)建立された。

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観音堂の裏は岩窟になっていて、タフォニと呼ばれる円形や楕円の穴があき、珍しい光景が広がっている。

タフォ二とは、

観音堂の裏手は、大きな「タフォニ」という岩窟になっていて、中に蜂の巣状の多数の穴(ハニカム)が見られる。これは岩石の中の塩類が表面に染み出し、結晶化して岩石の表面を崩したもの。(ジオパーク秩父より)

子授け地蔵が安置されているところにちょうど日が差し込んで、とても神々しいしい。これを見るだけでも来た甲斐がある。 

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お船観音の扁額。弘法大師がここに来て大般若経600巻を写経したということに由来して、山号を「般若山」という。

大師が写経を終えて供養をしていると、山の頂に観音様が船に乗って、舵を取りながら空から降りてきた。大師はその姿を岩に彫り、舟の形をした岩に安置した。それがお船観音のいわれだ。こんな山奥で船に乗った観音様とは!取り合わせが奇妙にも思える。昔の人も秩父が太古の時代には秩父湾という海であったことを知っていたのかな?

 

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ここが観音堂下にある、奥の院の入口。大きな岩の間をくぐっていく。岩の向こうには、違う世界が広がっているような。

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さあ、記念撮影!なんて張り切る私。最初は健脚な友人とふたりで行くはずでしたが、 機会を得て四人で行くことになりました。私を抜かして3人は初体面。こういう組み合わせで行くことも、社交的でない私にとっては、とても珍しいこと。 

色々なブログを読んでいると、 岩を削った足場と鎖が張られていてそれを伝って登って行くとある 。私に登れるだろうか?

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岩をくぐった途端に急に道らしきものがなくなった。なんかいやな予感。そんな不安を持ちながら足を進めた。すぐに私は息があがっちゃうし、斜めがけしたバッグも友人が持ってくれた。所々段差があって、バッグがじゃま。ここはリュックじゃないとダメ。 

途中、 迷いそうなところもあった。 友人が 大変なところを鎖で登っていった。私は下で とりあえず待ってたら、そっちには道がなかった。 後で友人は降りるのが恐怖だったと言っていた。 

そこからなんとか正しい道に戻ってひたすら歩いた。結構滑るところもあったし。途中、段差があって引き上げてもらったり。

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これは途中ににある十三磨崖仏。もっと手前にあるのかと思った。とりあえず記念撮影 

そのあと、月に光と書いてガッコウと読む長い坂道を上っていくと、 やっと頂上に近づいてきたという感じがした。私は月光坂の写真を撮る余裕もない。

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道標には大日如来。30 M 大船観音40 M と標識があり、まずは大日如来へ。

 

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大日如来はすごく 狭い場所に祀られている。4人上ったら、もういっぱい。 下を見ると、吸い込まれそうになり、クラクラするので、ちょっと危険。仏像は江戸時代に作られたもの。どうやって運んだんでしょう。 

 

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大日如来に上がるための鎖。

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次はお船観音。お船観音へ登る岩の前に ベンチがありました。P さんがおむすびを持ってきていて、 分けてくれました。水しか持ってこなかった私と友人。おむすびで力を得ました。その後、こちらも鎖を掴みながら、 お船観音に上る。ああ。やっと来た!

絶景!! 観音様は東を向いている。360度見渡せて、ここもまた足がすくむよう。でも空気が清々しく、 3人が初対面という取り合わせだけど、なんだかとっても楽しい、とっても気持ちいい! ここに登った者だけのご利益のように思えました。

山を下りてお蕎麦屋に向かいましたが、すでに2時を過ぎており、みんな閉店。秩父市内で豚みそ丼をいただきました。楽しくおしゃべりする私を遠方から来た友人は、「山では無口だったのに、息を吹き返したな(笑)」といわれ、お恥ずかしい限りの私でした。

私は足首の関節が悪いので、一時はただ歩くことさえしんどかった時がありました。それがみんなに助けられながらも、お船観音に上れたことは大きな自信にもなりました。もう、二度と上らないと思うけど(笑)

 

法性寺詳細
本 尊 聖観世音菩薩
宗 派 曹洞宗
長享番付 15番
住 所 埼玉県小鹿野町2661
0494-75-3200
website
駐車場 有